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藝術と日常の物語

聖なる大地 セドナ

アメリカ、アリゾナ州セドナ。パワースポットのひとつとして、世界中の人々を魅了する場所。ここを訪れることになったのは、導かれたとしか言いようがない。

 

人生は、不思議なことの連続だけれど、私には”導かれた”と思う場所が3つある。

1つは、28歳の時に留学したドイツ。インド人の手相観の友人から、こんなことを言われた。

「ドイツに留学していたときは、何も得ることがなかったと思ったかもしれないけれど、ドイツでの経験が、これからの人生でとても貴重な体験になるよ」と。

その言葉通り、ドイツで体験した持続可能な暮らし方や思想が、今の私の活動の原点になっている。エコバック、リサイクル、リユース脱原発、オーガニック・・・。日本ではバブル景気に浮かれていた頃、ドイツではすでにサステナブルな暮らし方をしていたのだ。

夜にはスーパーを閉まり、日曜日も多くのお店は休業。だから買い物をし忘れると大変だけれど、どこか働く人に余裕があった。不便ではあったけど、豊かだった。本当の豊かさを教えてくれたのがドイツでの暮らしだった。

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ドイツ フライブルク

2つめの地はインド。もう十数回訪れているけれど、まさかこんなに何度も通い詰めるようになるとは夢にも思わなかった。きっかけは、インドに”神の化身”がいるという話しを聞いたことだった。

私は小さい頃から”神”の存在を信じていた。それは母の影響が大きい。私が悪いことをすると、母はすぐに神様を持ち出し、”そんなことをするとバチがあたるぞ”と私を脅して、悪いことを止めさせようとした。酷い作り話だけれど、小さな私はそれをすっかり信じ込み、いつしか”神様”は私にとって、とても怖い存在になっていた。

そんな神がインドにいると聞いて、どうしても聞きたいことが私にはあった。聞きたいことがあっただけでなく、文句も言いたかった。今、思うと神様も飛んだとばっちりなのだが、そのくらい、何か思いつめていたものがあった。

その時はどうやってインドまで会いに行けばよいのかわからず、思いは叶わなかったが、運命の輪はすでに動き出していた。その数年後、私はインドの地を踏み、神の化身と言われる聖者と会うこととなった。そしてインドは私の聖地となった。

そして聖なる大地セドナも、導かれた場所の1つだ。ネイティブアメリカンのスピリットが、私をこの地に呼び寄せ、失いかけていた大地と宇宙との繋がりを目覚めさせ、真のエコロジーコスモロジーセドナで体験することができた。

この3つの地は、今後、おそらく何度も訪れることになるだろうと思う。時空を超え、ベールの向こう側に私たち人類が目指す世界がある。その世界に通じる道へと導かれ、そして、今度は、私自身が道を照らす光となり、導く者となる。

聖なる者からの声は、今も私を導き続けている。

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アリゾナ州 セドナ